平凡なエンジニアの独り言 はてなブログ出張所

ピアノをこよなく愛するエセRubyistが適当に書き綴ります

ネット時代のライセンスに求められるのは個別契約のない世界なんですー

俺が考える次世代の著作権ライセンスが面白いネタ投下だと思ったので、コメントしておきます。

(1)あなたが作った作品が新たな創造に当たるかどうかは私が自由に判断します。あなたはその判断に異議を唱えないことに同意します。新たな創造に当たらないと私が判断した作品に対して私は販売、公開の差し止め要請を行うことが出来ます。

(2)あなたが作った作品が私の気に入らないものだった場合、販売、公開の差し止め要請を行います。あなたはその判断に異議を唱えないことに同意します。

http://d.hatena.ne.jp/pmoky/20071228/p1

乱暴に要約させてもらうと、「二次創作やってもいいけど、俺が文句を言ったら公開をやめろよ」ということだと理解しています。このライセンスのメリットは、公開を差し止めれば、うp主が訴訟リスクを回避できることです。プロバイダの責任を有限にするプロバイダ責任法を、うp主にも適用するような感じですね。

このライセンスをコンテンツホルダーが採用してくれれば、ニコニコ動画の現状が許容されることになります。たぶん、二次創作でお金儲けを考える人は、コンテンツホルダーと独自契約を結ぶことになり、MAD 職人のようにお金の見返りを求めない人は、ノリでアップして、消されるかどうかは運を天に任せるこれまでと同じ道を採用することになるのでしょう。

コメント欄が盛り上がっているようですが、上記のようにはっきりとポジティブな面があります。ネガティブな面は、うp主にはメリットがあっても、コンテンツホルダーにはメリットのないライセンスなので、普及するかどうかは非常に疑わしいということでしょうか。

ネット時代に求められるライセンスは、無料だけでなくビジネスシーンでも個別契約の必要のないものであるはず*1なので、その文脈でいうと、ビジネスシーンで個別契約が必要になるので、上記のライセンスは次世代どころかちょっと時代遅れです。

でもね、このエントリをすごく評価したいのです。ちょっと前、twitterクリエイティブコモンズについて書いていたら、ニコニコの中の人もニコニコに合わせたライセンスを考えたいというような話をしていました。ライセンスに関するアイディアは、何気に今、ホットトピックだと思うわけですよ。

*1:だから、クリエイティブコモンズライセンスは無料の世界に限定すれば素晴らしい。ビジネスシーンではいまいち使えないのが難点。