どこかで「ひらめきの大切さ」を落としてしまったのかもしれない
「品質」という概念の価値が相対的に下がっているを読んで直感的に思い出したのは、「天才は1%のひらめきと99%の努力」というエジソンの言葉です。
僕の私見になるが、コンテンツにとっての品質という概念の価値は、「品質の高い商品はより多くの人間の注意を引く、興味を喚起する」という点にある。つまり、品質が高ければ高いほど、多くのユーザーがそのコンテンツを高く評価する可能性が高まるということだ。リーチ率に直結している。それが品質の機能であり価値。
http://fladdict.net/blog/2007/11/post_113.html
コンテンツの品質をリーチ率に直結してしまうと、少し「?」を感じます。リーチ率は媒体の能力ではないかと思います。ただ、全面的な賛成はできないものの、とても良い考察だと思います。
で、「天才は1%のひらめきと99%の努力」の話です。ご存じのとおり、99% の努力の大切さではなくて、努力を支えるものは 1% のひらめきですよというエジソンの有名なセリフです。コンテンツは特にこのひらめきに支えられていて、現代アートなんかはいわゆる「やったもの勝ち」があふれているようです。ま、正直芸術に疎いのでよくわからない世界ですが。
ニコニコ動画もほとんどが一発ネタです。ただ、中には 99% の努力を経ることで、マスベースに乗る良質なコンテンツに変わるかもしれないものもあると思います。
ネット上には「テレビがつまらないからネットを見る」とかそういう意見が結構見受けられます。今のところ、ネットにはそれほどお金が転がっているわけではないので、プロによる 99% の努力をするメリットはあまりありません。このため、どのコンテンツも基本的には 1% のひらめきだけで勝負している面があります。
でもまぁ、こんなに作り込みが適当なネット上のコンテンツが楽しめているということは、既存の媒体に載せている作り手が「媒体および広告・プロモーションの能力」、「成功の方程式」、「作り込み命」というような 99% の努力にこだわりすぎているのかも・・・などと思いました。
まぁ、ネットと既存の媒体については、参加型とかそういった面の方が影響力が大きいと思いますけど。