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平凡なエンジニアの独り言 はてなブログ出張所

ピアノをこよなく愛するエセRubyistが適当に書き綴ります

沈黙の王(宮城谷昌光)

宮城谷昌光氏は古代中国をテーマにした小説を良く書くことで知られています。古代中国といっても、三国志の時代(約 1800 年前)まで来るとすでに新しい部類に入るという、筋金入りの古代マニアのようです。宮城谷昌光氏の著作は、春秋戦国時代史記をベースに、人の生き方、特に「徳とは何か」という点に焦点をあてて、人がどのように生きていくのか描くというものが多いです。本書は夏(現在判明している中では中国最古の王朝)・殷・周・春秋時代をテーマにした歴史短編小説集になっています。

沈黙の王 (文春文庫)

沈黙の王 (文春文庫)

表題の「沈黙の王」は、殷の時代、言葉をしゃべることができない王子(太子)が国を追放されるところから始まります。国に戻るには自らの言葉を得なくてはなりません。王子が手に入れる「言葉」とはなんでしょうか。中国で文字が生み出される背景になったストーリーです。

想像もつかないほど古い時代を対象にした小説なので、私にもあまりなじみのない内容が多いのですが、平明な文体のおかげですらすらと読むことができました。今多分この著者は歴史小説のジャンルでは一番のオススメです。