平凡なエンジニアの独り言 はてなブログ出張所

ピアノをこよなく愛するエセRubyistが適当に書き綴ります

クックパッドの商用サイト向け無断リンク禁止は法的根拠があるんだろうか

recipe growlerに送られてきたというメールから、クックパッドのクックパッドのレシピへのリンクポリシーが話題になっているようです。

ちょっと気になったのは、ウェブサービスが外部のサービスに対してリンクを抑制することができるのか気になったので、以下のあたりをつらつらと考えてみました。そのうち、専門家の方が書くとは思いますが。

クックパッドのリンクポリシー概観

以下のページを見て、クックパッドのリンクポリシーについて理解してみることにしました。

気になる項目は以下のあたりでしょうか。

営利を目的としたサイトでのご利用の際はかならずこちらへご連絡をお願いいたします。
リンクの仕方やページの内容によってはお断りする場合がございます。

http://cookpad.com/info/link

クックパッドにリンクしていること自体をサイト運営や営業の手段としないでください。

http://cookpad.com/info/link

商用サイトによるクックパッドへのリンクをクックパッドがコントロールしたいということなのでしょう。クックパッドというサービスにただ乗りされたくないという気分が伝わってきます。

どの辺の法律を検討すればいいのか

無断リンクを禁止する法律は存在しないので、どの辺を攻めればいいのか悩みました。

元々問題になったのは横断検索サイトですから、最初に思いつくのは著作権と検索エンジンの問題です。検索エンジンは、データを蓄積・加工・表示することから、複製権、翻案権、送信可能化権あたりが疑われるという話ですね。

アメリカではフェアユースで解決されていますが、日本でも著作権法の改正で解決する方向性なので、クックパッドがこの線で戦えるとしてもあと少しになりそうです。今年いっぱいくらいですかね。

次に考えたのが、不正競争防止法です。クックパッドは有料サービスで検索機能の強化(人気順検索)を提供していますから、この種のサービスはクックパッドの利益を侵害していると言えるかもしれません。

この辺は検索エンジンの公共利益とのバランスと思われますが、これが通るとなると、ありとあらゆるウェブサービスが有料検索機能を提供していることを理由に競合する横断型の検索サービスを閉め出せることになります。何となく別の法律を違反している気もしますし、消費者に多様な選択肢を提供することができなくなってしまい、社会全体ではものすごいマイナスになるという気もします。

最後に考えたのは契約による縛りです。クロールするためには利用規約を受け入れなければならないという・・・まぁ、ロボットでアクセスしたとたんにサイトのどこかで書かれている利用規約を受け入れろというのはどんなワンクリック詐欺だよって話ですが。

まとめ

クックパッドは上場企業です。法務部隊もあるでしょうから、こうしたルールには法的根拠があるのが普通だとは思うのですが・・・ちょっと素人にはわかりかねます。*1

とはいえ、競合するかもしれないウェブサービス(それも個人レベルの・・・)を探し出して自社サービスへのリンクを削除するように要請して一種の締め出し行為を行う・・・より大きな社会貢献が求められる上場企業の姿としてはあまりに切ない話です。勝てる勝てないに限らず、「訴えてやる!!」とか言われたら、労力の面から弱小サービスは引くしかないわけですから、連絡が来ただけでびくびくものです。相当の抑制効果があるのではないでしょうか。

少なからずウェブサービスの運営会社というものは大規模なサービスの寡占状況を作りたいと考えるものです。もしそうした意図がこのようなウェブを根底から覆しかねないリンクに対する制約という形で表れているとしたら、ウェブ業界に絶望したくなりますね。

*1:全く別の切り口になりますが、[http://d.hatena.ne.jp/lastline/20091020/1256018685:title=クックパッドの意図は無断リンク禁止ではない - 最終防衛ライン2]によると、件のサービスは画像の直接リンクをしているらしいので、その辺を禁止しようとしたら社内の意思疎通がうまくいかなかったという見方があるようです。もしそうだとしても、クックパッドのリンクポリシーは残るわけです。