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平凡なエンジニアの独り言 はてなブログ出張所

ピアノをこよなく愛するエセRubyistが適当に書き綴ります

そろそろバグ管理についてひとこと言っておくか

お知らせ

ひとことどころか、バグ管理について367ページにわたって書いてしまいました。「実践バグ管理」です。なでしこなどで有名なid:kujirahandさん(クジラ飛行机さんのブログ)との共著です。

実践バグ管理―プロジェクトを成功に導くための

実践バグ管理―プロジェクトを成功に導くための

本書の特徴

本書の特徴を伝えることには非常に苦労しています。「バグ管理なんて何について書くの?」とかよく言われるわけです。バグ管理のやり方なんてあたりまえ・・・なのかもしれませんが、大抵のプロジェクトに参加すると以下のような現象に遭遇するものです。

  • Tracなどの運用を始めると、「バグレポートに何を書けばいいのか?」と質問される
  • バグレポートに書かれている内容が意味不明
    • とある案件では「a strange phenomenon happened」(英語はうろ覚え)とだけ書かれていて頭を抱えたこともある。どこで何が起こったの?
  • とりあえず High/Critical と書かれているが、優先度の決め方の根拠が不明
    • 「仕事はたくさん振られるんだけど優先度が不明だから何から手をつければいいのかわからない」という愚痴が出たりする
  • 優先度(priority)と重大度(severity)を混同していた
  • リリースまでに何をすればいいのか(=何が必須なのか)よくわからない。そして、やたらと仕事があって忙しい

そこで、ソフトウェアライフサイクル(開発プロセス)全体を見渡しながら、バグ管理に必要なバックグラウンドや考え方を書いた本が必要だと強く感じていました。

  • バグ管理について記述した本である
  • バグ管理をソフトウェアライフサイクル全体を見渡しながら系統立てて学ぶことができる
  • バグレポートの書き方がわかる
  • バグ管理、リリース管理、バージョン管理について学ぶことができる
  • 極力、ツールに依存しないように書いた
  • プロジェクトの規模や進捗状況に対応した記述を心がけた
  • 机上の空論にならないようにサンプルを豊富に準備した

以下、企画書からの抜粋。

どのようなシステム開発プロジェクトでもバグ管理は必要なものです。
ウェブアプリケーションの普及によって、優れたバグ管理システムを
ほぼ無料で入手することができるようになり、バグ管理システムを使用
するプロジェクトは急速に増えています。

反面、バグ管理は以下のような難しい問題を抱えていますが、バグ管理に
焦点を当てて解説したまとまった情報が得られにくいことも事実です。
・ バグの重大度・優先度管理とメンバー間の共有
・ バグ管理ワークフローの整備
・ バグの状態管理とメンバー権限の設定

バグ管理システムを取り扱った本は既にありますが、どうしてもシステムの
機能の紹介やインストール方法の解説にとどまってしまう本が多く、実際の
運用方法にまで踏み込んだ本はあまり存在していません。

<<以下、略>>

蛇足

この本を書くきっかけとなったのは、去年の7月頃にid:kujirahandさんから、「八角研究所の技術顧問で本でも書かないか」と誘われたことでした。出版社に企画を提案して執筆までを八角研究所の技術顧問でやってしまおうというわけです。企画としては、「プログラミング言語の作り方」とか「Javaの入門」とか「Flash Lite 2/3」とかいろいろあったのですが、なぜか「バグ管理」になってしまいました。

バグ管理企画そのものの言い出しっぺは私なのですが、正直大変すぎて後悔しました。最初の予定では200ページちょっとの軽い本を書くつもりだったのですが、本の内容を考えるブレストが盛り上がりすぎてしまったり、温泉につかりながらリラックスしたりしていたら、気がついたら想定の1.5倍位になってしまいました*1。しかも、プログラミング系の本と違ってソースコードがないので、全て文章を書かなくてはなりません。

プログラマは日本語を書くよりもコードを書く方が達者な生き物*2ですから、あまりたくさんの日本語を書けるようにはできていないものです。まぁ、id:kujirahandさんは本をたくさん書いているので、そんなこともないかもしれないですけど。次に本を書くときはあまり日本語を書かずにしたいものです。

とはいえ、この本を書くことによって相当勉強になったし、それなりに面白い内容に仕上げることはできたので、少しでも多くの方に手にとっていただければ幸いです。

*1:企画書を出したときのメールに、「せっかくなのでさっくりと200ページ以内で企画を考えてみました」とか書いてありました。アホか!

*2:残念品質な日本語をそれなりに読めるようにしてくださった編集の方々には感謝です。